ひととあやかしが共に暮らすことができる、最後の聖域。四国、高知の山奥にある隠れ里。茂伸(ものべの)――不至(いたらず)と呼ばれる、人も通わぬ山深く。そこにぽつんと隔絶された、お隣同士の家2軒。わずか二軒の群落のそれぞれのに、わずか数年の間隔をあけてさずかった、少年と少女。それは、あなたと、あなたのお隣、有島家の一人娘、有島ありすの関係です。ありすがファーストキスを捧げた相手は他ならぬあなたであり、家族以外ではじめて裸を見せた相手もあなたであり。それが当然であるかのように、初恋の相手も、あなたでした。けれどもあなたには、想う相手が他にあり。あなたのどんな「友達以上」の存在にもなってくれるありすは、ただひとつ、ありすがこころの底から願った「恋人」にだけは決して成りえず。ありすはずうっと――あなたに叶わぬ恋心を抱きつづけていました。その想いをあなたももちろん感じてはいて。けれどもありすが大事だからこそ、決して応えることができずに。ありすも、あなたも、やがて大人になっていきます。大人になり、看護師の職を得たありすが、いまも昔と同じ想いを抱いているのかは、わかりません。けれどもありすにとってあなたが、大事な大事な隣人であることは変わらないようです。疲労困憊の極にきてしまったあなたを、看護師としてのスキルを用い、そして幼馴染としての愛情もこめ、ありすは大切に癒やしてくれます。

イラストレーター : Cura

シナリオ : 進行豹